アスペクトの理解の仕方

レッスンをしていて、アスペクトを教えるのは非常に難しいなぁといつも思います。
なぜなら、「覚える」ものとは少し違うからです。
もちろん基本的なことは覚えないといけないのですが、アスペクトを理解するためには、応用力がかなり必要だからです。

惑星にはまず、吉星と凶星があります。
大吉星は言わずと知れた木星と金星ですが、太陽と月は吉星です。
水星には吉凶はありませんが、そのほかは一応凶星と言われているもので、
特に火星と土星は大凶星と言われています。
天王星、海王星、冥王星は凶星ですが、影響力が長いけれど、大凶の意味合いはなく、惑星そのものが凶意を強く持っているわけではありません。
なので、冥王星のような「極端さ」を示すがゆえに、脅威を人に感じさせる惑星は、金星のような吉星と絡むと、色気や独特の魅力を示すこともあるので、それ自体が悪い出来事を引き起こすというものではありません。

あと、惑星同士の相性もあり、ハイオクターブになっている惑星同士（水星と天王星、金星と海王星、火星と冥王星）は引き合いやすいと言われています。
あとは、女性惑星である月、金星、海王星も互いに相性がよく、共鳴しやすいと言われます。
木星と海王星もまた、どちらも「広げる」意味合いを持つので共鳴します。
でも、土星はどの惑星に対しても共鳴力はなく、「制限」の意味合いになるため、たとえ吉星と絡んでも、良い意味合いにはなりにくい惑星です。（木星との合は除く）

吉星同士は、ハードアスペクトであっても、怠慢とか贅沢とか、そういった意味になりますが、吉星と凶星が絡むと、コンジャンクションという「強調」の意味を持つアスペクトの場合、凶意のほうが勝ってしまいます。
特に月と土星の合、金星と土星の合などは、恋愛や結婚運を見る場合には厄介なアスペクトになります。
土星と冥王星に関してが、凶意の違いがわかりにくいかもしれませんが、土星はもう片方の惑星の意味合いを制限したり邪魔する感じなのに対して、冥王星のほうはもう片方の惑星の意味を極端にするという感じになると思いますので、「ほどほど」ということが良しとされる特に日本などにおいてはちょっと「逸脱している」感じになるのでそれが「怖い」という印象になりがちだろうと思います。
太陽とのアスペクトで言うと、土星と絡むとソフトアスペクト以外は性格が「悪い」というイメージですが、冥王星と絡むと「極悪」か「カリスマ」かという両極端になるわけで、性格が悪いというよりも、性格が規格外（強烈）という印象です。
土星は「暗く重たい」けれど冥王星は「強烈」という感じかもしれません。

このように、ニュアンスで捉えるとアスペクトは理解しやすいと思います。
なので、それぞれの惑星の意味を広義に理解しておく必要があるでしょう。
土星でも、ソフトアスペクトを形成すると「努力」「控えめ」というような意味になりますので、華は決してありませんが、長期間にわたって続けられる惑星なので、良く出れば「永続性」を約束します。
火星も吉意としてはエネルギーの強さになりますから、やる気や元気をくれる星でもあります。
（女性にとっては異性を示すので、絡む惑星によってはもてる意味にもなります）
天王星などは「変わっている」星ですが「個性」ともなるし、重さはなく、適度に絡むと軽さもあるので、ビックリはしますが凶意を長引かせる星ではありません。
海王星も、凶意だと「欺瞞」「不安」などを引き起こしますが、吉意だと「夢」「優しさ」にもつながるので、白黒はっきりつけたい人にとっては結構厄介な星ですが、あいまいさを享受できる人にとってはありがたい星です。

あとはどの星座にあって、どのハウスにあるかによってもそのアスペクトが生きてくる実際の場面や、それぞれの性質も出てくるので、占星学はすべてにおいて
星座（サイン）
ハウス
アスペクト
の三点の絡みによって読み解くことになります。

あとは、ホロスコープをどれだけ見ているかという経験値がモノを言うと思います。

とはいってもアスペクトは本当に難しいです。スクエアとオポジションの違いも内に向くか外に向くかの違いですし、トラインもありすぎても人を怠惰にするけれど人より少ない努力でそこそこの成功はできますし、セクスタイルは適度にあると程よさにつながるので、ソフトアスペクトとハードアスペクトの両方が絡んでいる方が人は成長できるとは思います。

ソフトアスペクトは努力をしなくてももともと備わっている才能で、ハードアスペクトは使い道を間違えると不運につながるので、うまく活用する必要があるということです。
その代わり努力を重ねて達成感を味わうことのできるアスペクトであるといえます。
ただし、トランスサタニアンという、天王星、海王星、冥王星のアスペクトは努力以前に運命的に与えられているものが大きいので、避けられないものもありますから、そこは、他に良いアスペクトを探しつつ模索することにはなってきます。

性格は変えられるけれど運命（宿命）は変えにくいと言われるのはこのあたりのことが大きく影響するのではないでしょうか。
例えば離婚運のある人の場合、通常は避けにくいのですが、それでも離婚しない人もいます。
その場合やはりかなりの努力や忍耐が必要だということでしょう。
ただし、離婚しないことイコールその人にとって幸せなのかどうかは個人差があるでしょう。

私がよく「惑星を使う」と言っているのはこのあたりのことで、ハードアスペクトがあった場合はトランジットやプログレスと重ね合わせて、ソフトアスペクトを形成するような時期を選定することで回避できるのではないかと思っています。

文章で書くと非常にややこしいのですが、せっかく自分のホロスコープがあるわけですからうまく利用していくことがやはり大切だと思います。

コメント 8

こんにちは。
先週金曜に引っ越してきました。
新居とても快適です＾＾
近くにお寺が55軒あり
いちばん近い寺が黒招き猫の発祥らしく
なかなか縁起がよいです。笑
しばらくはコロナで落ち着きませんが
せっせと片付けしますね。

記事と関係ない近況報告で失礼しました！
そうそう☆の話では、
今日、くるりの岸田さんの誕生日で
私も同じです。笑

ではではー よろしくお願いいたします！
by miho (2021-04-27 10:13) 

こんにちわ。太陽と土星オポジション、太陽と冥王星がコンジャンクション、月と土星がスクエア、月と冥王星がスクエアで苦労の連続でした。私よりしんどいホロスコープの人はおそらくいないとおもいますね。それでも更年期障害で動悸がひどかったのですが、6ハウスの木星にトランジット木星がトラインを形成したとたん、ぴったりおさまりました。３３歳の時は左のほうの耳が突発性難聴になって、医者には「一生治らないかもしれない」と絶望的なことを言われたのですが、ほっといたら自然に聴力が戻りました。これって結構奇跡的なことじゃないかなと思います。山羊座のアセンダントに２ハウスのキロンが、タイトにセクスタイルを形成しているおかげかなと思うのです。健康面では出生の木星とキロンに、いつも助けられている気がします。
by 彩矢佳 (2021-04-28 15:04) 

mihoさん、関西にようこそ。
近くにお寺が55軒って・・・？一体どこなのでしょう？京都か奈良ですか？
おうち時間を強いられる時期ですし、お片付け等にはちょうどいい時期ですね。快適そうで何よりです。
あなたはくるりの岸田さんと同じ生年月日なのですか。
ということはアスペクトは同じなんですね。ハウスは違うでしょうけど。
いつかお会いできる日を楽しみにしていますね～
by selene (2021-04-28 21:38) 

彩矢佳さん、いつもありがとうございます。
確かにハードアスペクトの多いホロスコープですよね。でも、やはり助けになる星というのは誰しも持っていますよね。
キロンに助けられているということは、自己肯定感も、ハードアスペクトによる様々な事象のおかげ？できっと育っていることでしょうね。
私は残念ながら2ハウスのキロンがグランドクロスの一角ですので、おかげで非常にハードな出来事が出現しますが、月・金星・火星のグランドトラインと、12ハウスですが木星があるので最悪の事態にはならずに済んでいるんでしょうね。
セクスタイルというアスペクトは意外と侮れないですよね。
私も太陽と海王星が60度なので、海王星にはアスペクトが少ないのですが、この仕事には役立っていると思います。
by selene (2021-04-28 21:42) 

お世話になっております。

この記事はすごくわかりやすくて、有料にしてもいいぐらいではないかなと思います。

離婚についても言及されていますが、私自身 宿命的な何かがあって、色んなしがらみとかもとっぱらわれて、離婚もしましたが。今となっては離婚してよかったのかなと思います。破壊の後は再生がつきものですから。

私自身は 個人天体同士のアスペクトが蠍座でステリウムになってるせいか、ほぼコンジャンクションだらけで後はライツのオポジションのみで、ほぼ外惑星のアスペクトになるので、どうすればいいかわからない時があります。

流れに乗るしかないのかなー。
by イワ (2021-04-29 17:00) 

イワさん、メールできなくてごめんなさい。お忙しそうで何よりですね。
この記事、なぜかNice！が急に多くなっているんですがなぜ？？？

ソネットのブロガーさんは私のブログはほとんど来られないんですが。
そうですね、あなたの場合どうしても蠍座のその8ハウスに多い惑星を使う傾向が強いみたいですが、ライツの180度をもっと使えばよいのにといつも思います。
そこに調停になってくる双子座、獅子座、射手座、水瓶座のいずれかに吉星が来た時はチャンスですから。今水瓶座の木星が調停してませんか？だからきっと破壊の後の再生があるんだと思います。

by selene (2021-04-30 10:50) 

はじめまして。
セレーネさんのホームページからブログを知り、過去のブログに遡って読ませて頂いております。なので、時間も経っておりますが、もし教えて頂ければとコメントいたしました。

今回のアスペクトの内容の中に「土星はどの惑星に対しても〜たとえ吉星と絡んでも、良い意味合いにはなりにくい惑星です。（木星との合は除く）とありますが、木星と合の場合はどのようになるのでしょうか？そこに月、火星も合になる場合の読み方も教えてください。
by rika (2021-09-20 18:59) 

rikaさん、はじめまして。過去スレに関しての質問等はここで詳しく書くとレッスンになってしまいますので、どうしても必要な場合は有料で質問を受け付けております（HPにも記載しています）。
なので詳しくは説明できませんが、木星と土星の合は「グレートコンジャンクション」と呼ばれているもので約20年ごとに起きる特殊なアスペクトで、願ったことが叶うという割と良い意味合いになるため、木星の幸運を抑えるという意味にはならないのです。
そこにその他の惑星も合になるとすればすべての惑星の意味合いが絡んでくるので、一概にこうですとは言えないですがどのハウスで起きているのかということもどのサインなのかということも考えないといけません。
by selene (2021-09-21 10:15)