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日のあたる方へ [娯楽]

というタイトルの宝塚歌劇星組公演を、大劇場版ではなく、シアター・ドラマシティにて観てきました。

私のお客様の一人に、タカラジェンヌさん御用達のリンパマッサージサロンの経営者の方がいて、彼女のおかげでジェンヌさんとのお食事会などにも呼ばれたりして、チケットを取っていただけるので、何度か行っていますが、今回の演目は宝塚の中でも貴重だろうと思える、一種の心理劇のような非常にシリアスでヘビーな内容のものでした。

衣装や踊りで「魅せる」というようなものではなく、地味で動きも少なく、この公演も出演者は25名です。
でも、その分、演技力がモノを言うお芝居で、なんというか、咳払いをするのもはばかられるような雰囲気でした。
大劇場で夏に星組公演「ロミオとジュリエット」を観たのですが、その時にセリフのない、ただ存在のみで周りを魅了した「死」(いわゆる死神です)という役を演じていた男役さん三番手の真風涼帆さんという方がものすごく印象的で、私は好きだなぁと思っていたのですが、その真風さんが今回の演目で主役を演じるということもあり、相手役のヒロイン役の娘役、妃海風さんも応援しているということもありで、これは観なければ!というので初日のきのう、行ってきました。

内容はジキルとハイドが元になっていて、宝塚用に書かれたものですが、ひとことで「よかった」というような形容で軽々しく語れない内容でしたから、もう、演技のすごさに圧倒されたのですが、正直、真風さんは疲労困憊という感じで、公演終了後のレビューに切り替えるのが大変だったと思います。

でも、ラストにはタイトルのような救いのある内容でしたので、ホッとできましたが。

誰しも、ジキルとハイドほどではないにしろ、二面性や多面性、自分でも気づかない自分というものはあると思うし、幼少期のトラウマからどうしてもそれを隠して生きていても、何かの拍子にふとそれが出てしまうことがあると思います。
私は今、インナーチャイルドカードを習っていますが、このドラマはまさにインナーチャイルドの癒しに関係した内容でしたので、私的には観る意味があったと思います。

子供のころに誰しもある程度心の傷は受けていると思いますが、それが完全に浄化されている人というのは少ないと思います。
私自身、そこと向き合う作業を今もしているのですが、この演目はまさに主人公のジキルが自分自身を被験者としてさらすことによって、愛する女性のトラウマを解消するという内容でした。
でも、そのために記憶から無理やり消していた過去と向き合うことになり、苦しみます。

インナーチャイルドは時にものすごく残酷な過去を見せつけますし、それと向き合うには人はかなりネガティヴなものを受け入れなければならない場合があります。
私は日ごろネガティヴなものに対しての受容は比較的容易なのですが、それでも幼少時のトラウマとはなかなか向き合えません。
でも、愛する人を救うために命がけで自分と向き合ったこのジキルのように、自分自身と向き合わずしては使命のある仕事はできないだろうと思いました。

奇しくも一昨日のドラマでも、二重人格を抱えている医者を、玉木宏さんが演じていたドラマがありましたが、別人格を利用して医者になっている彼にも良心はあるのだろうかということがハッキリとは描かれず、また続編があるのかなという感じの終わり方でしたが、心の闇を抱えているからこそ、人の痛みがわかるというのはやはりそうだと思います。

インナーチャイルドカーをを習って、自分自身ステージがかなり上がっていることは実感しているのですが、まだとらわれがあり、そこと向き合っていますので、もう少しなんだろうなというところなのです。

闇は明ける前が最も暗いと言われていますがまさにそんな感じです。

ここを抜けたら何かが変わるかなと思っていますが、きのうのミュージカルはまさにそんな内容でした。
自分の明るい面を素直に受け入れる事ができるようになるかなと思っています。

やはり人は必要なときに必要な事と出会うものだなと思います。
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コメント 4

いちたすには

必要なときに必要な事と出会う…
そうですか…
今、わたくし娘と壮絶なバトル繰り広げ中でござりまする。
んで、冷戦状態でございます。
宝塚へのコメントじゃなくてごめんなさい。
娘との件は、私のトラウマの発展系の心の澱みたいなものだったので、ちょっと愚痴っちゃいました。
by いちたすには (2013-10-09 00:18) 

selene

いちたすにはさん、娘さんがいらっしゃるんですね。私ももう、娘(長女)とは確執だらけのまま、向こうが成人してしまい、私の中ではトラウマだらけなんですよ。
私自身もトラウマとの闘いについて書きたかったことなんで全然かまいません。なんだか、ここに来て自分と向き合うことを要求されるのです。
娘さんってでもまだ、小学生とかじゃないのですか?
by selene (2013-10-09 10:02) 

いちたすには

娘はあと3年で成人です。
基本的に、私が悪いんですけどねー。
でも、過去のあの時点ではああするしかなかった。
この時はこうするしかなかった、みたいな、原因は私のトラウマと言えばトラウマ、怠慢と言えば怠慢。頑張ったと言えば頑張った。
まあ色々ありますよねっ、人生って(笑)
by いちたすには (2013-10-09 14:29) 

selene

いちたすにはさん、そんなに大きな娘さんがいらっしゃるとは初めて知ったような気がします。
きっと子育てに正解などありませんから、後悔してももはや遅いんですけどね。私も戻れるなら、娘を産む前に戻りたいです。
長女は不妊治療3年の末やっとできた子なのですが、私が妊娠中毒症になってしまい、精神のバランスを崩したままで出産し、その後のトラウマ(母乳が出ないとか、授乳トラブル、看護師さんからの心無いひところなど)で、子育てが地獄になってしまいましたから・・・。でも、それがあるからこの仕事に就いたのですが。
私自身が子供すぎて、自分が幼かったのに母になってしまったので、娘たちには随分嫌な思いをさせてきたなと思います。
ホントに・・・人生いろいろですね。
by selene (2013-10-10 10:25) 

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