冥王星は自覚すれば怖くない

冥王星は、土星や火星のような凶星ではないのにどうしても恐れられることが多いですが、多分それは、冥王星が自分の意思ではどうにもならないようなことが起きる惑星だからだと思います。

土星などはある意味自覚できることで、原因もはっきりしているので対処法がありますが、冥王星によって起こった出来事に対しては対処法がないからかもしれません。

天王星も予期せぬ出来事ですが、一過性のものなのでショックは大きいですが、時間がある意味解決してくれます。（長期間苦しむことはありますが）でも、冥王星に至っては下手すると20年近くその星座に居座るので（山羊座に冥王星が入ったのが2008年ですし、完全に水瓶座入りするのは2024年1月22日ですから16年いるわけです。しかも冥王星の軌道は楕円なのでひとつの星座に滞在する期間は一定しません）かなりの長期間にわたって影響力がものすごく強烈で、威力としてはものすごく大きいから怖いと思うのでしょう。

強制的な変化を余儀なくされる惑星ですので、天から地に落ちてしまう人もいれば逆に地底から天上に上がる人もいます。

今年は山羊座にとっては決して悪い惑星配置ではないのですが、6月12日に山羊座に逆行してから10月11日に順行に戻り、2024年1月22日まで山羊座の第三デークをうろうろしています。だからなのか、私の太陽星座に影響はしないのに、もともとの威力が強いせいか、何となく不調です（特に体調が）。
山羊座21度にある金星には影響しますが、金星と冥王星の合は通常それほど悪い暗示ではなく、私が若ければ女性として魅力を増す時期と言えるのですが、悲しいかな還暦すぎなので、むしろ感情が激しくなってしまったり、もはや更年期はとっくに過ぎているのに二度目の更年期のような感じなのです。
人に対してイライラすることはないのですが、いろんなことが衰えていく自分自身に対して苛立つことが多いのです。

冥王星の意味することに「執着」というあまりいい感じのしないワードがありますが、これは「しつこい」とか「執念深い」といった、冥王星を主星にする蠍座を示すようなワードですから余計怖い印象になるのでしょうけど、この「しつこさ」がなければ人は努力もしないし、徹底的に何かを成し遂げることもできないのですからある意味大事な性質ではあるのです。

私自身、冥王星が9ハウスにあるので、「専門知識」を要するこの占星学に対しては「執着」があります。だからこそこの仕事を30年以上も続けてこれたと思います。しかも冥王星にはソフトアスペクトしかないので、手段を択ばないほどの野心はなく、地道にコツコツ続けてきたことがまあ、結果を結んでいるというだけなのです。

冥王星1ハウスの人は性格そのものがしつこいので、「はまった」ことに対してはものすごく頑張ると思いますし、2ハウスの人はお金に対して執着があるのでアスペクト如何では裸一貫で大金を得る人もいます。3ハウス冥王星の人はコミュニケーション力や好奇心が半端ないので、マニアックな感じですが奇才を生み出すことも。4ハウス冥王星は自分の居場所に対しての執着が強いので、その居場所がよければ支配力を持ちますが、悪い場合は極端な形で出てくることもあります。5ハウスは趣味や楽しいことに対しての執着ですので恋愛などの場合かなりマニアックな趣味趣向になることもあったり、享楽的な人生を送ることもあるかもです。6ハウス冥王星は仕事に対しての執着がありますので、ワーカホリックになったり、嫌な仕事でも意地で頑張ってしまう場合もありますし、健康に対する執着もあるので健康オタクの極みのようになる場合も。7ハウスは結婚やパートナーシップに対する執着があるため、常識にとらわれない結婚をしたり、好きになった相手に対してものすごく執着する場合もあります。一筋縄でいかない人間関係を構築しそうです。このハウスで離婚すると思う人が多いのですが、これだけではそうはいえないのです。離婚運というのももっと多角的に見て行かないといけないからです。
8ハウスは一人の人に対する執着が強いため、本能的な生き方に執着します。そのためには手段を択ばないかも。9ハウスは私の事例で書いたような感じですがアスペクト如何では宗教や思想的なものにのめり込む危険も。10ハウスは地位や名誉に対する執着ですので、安定よりも自分の意思が重視され、社会的に求めるものが独自の仕事を掴んだらカリスマになり得ますが、極端なので全く働かない場合もあります。
11ハウス冥王星は友達やグループに対する執着が強いため、所属するグループや友人のために犠牲になる事を厭わないケースも。12ハウス冥王星は奥に爆発的なパワーを秘めているので、本気で怒ったりした場合何をしでかすかわからないところがあります。特に「トールハンマー」などのアスペクトを冥王星で持っていたりする場合はいわゆる冥王星が最も恐れられる原因になっているような行動を伴うこともあるでしょう。

なので冥王星のあるハウスがわかっていれば自分が何に対してこだわりや執着を持っているのかがわかるので、そこに向かって努力をすればいいのです。もちろんアスペクトが良くない場合手段を択ばないこともあるのですが、自分が手に入れたいものをゲットするためにはある程度必要な場合もあります。

私はソフトアスペクトしかないせいで、もう少し自分が野心を持ったリしつこさがあればいいのにと思うことがしばしばありますから、逆に冥王星にハードアスペクトがある人の根性が羨ましくもあります。

とにかく「諦めない」という性質は冥王星によるところが大きいので、人に対しての執着は相手にとってはあまり嬉しくないでしょうけど、それ以外のことに対しては案外大事だったりします。
2・5・8・11ハウスというサクシデントハウスにある場合は人間関係に対して執着を持つので、コントロールが必要にはなってくるでしょうけど、それ以外のハウスに関しては自分自身の中での問題なので、成果を生んだ時には大いなる自信になるでしょう。

コメント 7

こんにちは。1993年はトランジット冥王星蠍座で１０ハウスに入っていて、私の7ハウスの水星獅子座にスクエアを形成していたのですが、その頃入社した会社の同僚からは排除（仲間外れ）され上司からは恫喝され３か月で退社しました。水星は６ハウス双子座の支配星だし当時は占星術の知識などなかったとはいえ、最悪の時期に就職してしまったと思います。それが現在もトラウマとなっています。冥王星に半端はないですよね。その後同年１０月にアルバイトを始めたのですが、同僚は良い人ばかりで、少し救われました。後で調べてみたら、当時のトランジット木星が天秤座で私の水星にセクスタイルを形成していました。こういう実体験から私は占星術で人にアドバイスすることもできるので、良い勉強にはなりました。

by 彩矢佳 (2023-09-09 14:02) 

彩矢佳さん、こんにちは。代謝が異常なのを除けば通常運転になりました。
冥王星は私自身角度がもともと良いので自分の中にしつこさや根性が足りないのです。こだわりもあまりないし・・・。
ただ、12ハウスにT冥王星がずっといた時期、気づかないうちにいろんな問題が起きていて、2008年、山羊座入りしたとたんに空前絶後（サンシャイン池崎みたいに言う）の出来事が表に出てきて動かざるを得なくなりましたから、影響力の強さはやはり他の惑星の比じゃないですね。
人生において大体冥王星は半周ぐらいしかしないので12ハウスを通過しないままの人もいます。私はもともと9ハウスですが、社会性を表す10，11ハウスあたりは若い時期に通過し、結婚後12ハウスから1ハウスを通過していて今は2ハウスなので自分のプライベートに直結する出来事が起きやすいからなんか割に合わないなと思いますが。
土星が現実を教えてくれる先生なら、冥王星は自分の底力のようなものを試される星かもです。

by selene (2023-09-12 09:47) 

僕も小さい頃トランジットの冥王星が射手座の月に合だった頃は学校でいじめにあったりとか、体調も芳しくなかったのを覚えていますがN月は7ハウスに入っているので確かに人間関係で気疲れしたりそれで情緒が不安定になりやすくなったりとかしてたって考えても府には落ちそうだなと思いました(+太陽や金星(共に魚座)ともスクエアだったので余計に辛さがあったのかもしれません)。

今は既に山羊座入りしてもうすぐ水瓶座に完全に入ろうかという所ですが山羊座マジョリティーの父を除いては(山羊座に入って割とすぐの辺りで交通事故にあったり、スキーで事故に遭って複雑骨折とかしてました)冥王星山羊座期間はうちの家族は基本的にはそこまでコンディションは悪くはなかったのかなと振り返ってみて感じていますが、友達や会社の同僚の人達とか他の人達の話を色々と聞いたりしてみてもやっぱり他の星と比べても冥王星の影響力は凄いものがあるのかなと感じましたね。

それらと自分の実体験と照らし合わせて考えてもみたのですが、
特に土星以降の星は影響力は何かの星と絡んだりアングルハウスを通ったりするとかなり強く出るのかなと思います。(個人的にはN太陽の守護星というのもあるとは思うのですがネイタルの個人天体に海王星の絡んだ時期に起こったエピソードもかなりあるのでとりわけ冥王星、海王星辺りは運行速度もかなり遅い分特に侮れないなとは思っています。)
by hiko (2023-09-14 19:36) 

hikoさん、こんにちは。月が7ハウスだとそこにT冥王星が絡むと確かに人間関係が激変しますし、年齢が若いころだと特に慣れていないからしんどかったでしょうね。私はN月が9ハウスだから西半球にT冥王星が来ることは一生ないのです。その分自分自身の運命激変は結構結婚後に多かった気がします。まず、自分が占い師になっていること自体激変ですし…（笑）
ただ、太陽と月のハーフサムの軸にT冥王星がきっちり合の時ですから、自分自身でもきっとどこかで運命だったのでしょう。
T海王星のほうが私はなんかはっきりしないから嫌いですけどね。腹を据えたくても据わらないので。
by selene (2023-09-18 14:16) 

>"西半球(DSC周辺)に冥王星が来ることは一生無いのです"
[↑]?確かにそうでしたね(汗)。(先生は確かアセンダントが射手座だったと過去記事で拝見した記憶があるので直近だと通過する/していたのは12~2ハウス辺りですよね。) 1ハウスだとそのまま自分自身を示す領域に惑星が入ってくるのでそれはそれで大変だったのかなとお察ししていますが。ハウスの配置によってはアセンダントを冥王星が一生通過しないという人もかなりいると思いますがその場合はどこかしら違った部分が少なからず変化してくるとは思うので、
まあどんな人でも年齢を重ねて様々な経験を人生で積んでいく以上は所々の段階で変化を経験していくというのは極自然な事だとは思うのですがそれでも自分でも予期せぬ領域で変化が自分でもコントロール出来ない程度に起きてしまって時にその後の人生に支障を来してしまったり、実体験として絶対に忘れられない様な出来事に遭遇するという人も中には居てそういう場合はトランジットの冥王星や天王星等がどれかの占星点にがっつりと絡んでいたというケースもままあるとは思うので、
やっぱり影響力として見るとその点では動きの遅い星っていうのは侮れないとみなされる事が多くなる傾向があるのかなとは感じますね。

>T冥王星がN7ハウス月と合
[↑]?当時はまだ小学校の中学年頃だったのですが確かにかなりしんどかったですね~。自分の中では楽しかった出来事や思い出も勿論ありましたがその「辛さを味わっていた」時期の思い出は今でも心に残っている面があってかなり強烈でしたね。
T冥王星が山羊座に移ってからはネイタルの星や占星点が活動宮に殆ど入っていないせいか(個人天体はアセンダントと水星を入れても1つも入っていません)年を重ねて物事に対する対処の仕方が段々と分かって来たと言うのもありますが寧ろ大分楽な感じになったなぁとは振り返ってみても感じました(笑)。

>ミッドポイント/ハーフサム
[↑]?太陽と月でしたら確かに影響力ありそうですね。汗
僕自身は2019年から1年半位とある先生の講座を受けていてその中でハーフサムとかミッドポイントも勉強して実際の例(とされる出来事？)もいくつか目を通してみたのですが確かに影響力はあったのか・・・？という印象でした。
まだ勉強中なのですが中々面白そうな感じですよね。
by hiko (2023-09-19 00:41) 

ご無沙汰しております。
T冥王星の影響、ご報告しようと思ってたので、何があるのかとビビってましたが、結論から言うとドカン!と、何もなかったです。(まだ山羊座に戻ったりでうろうろしてますが)元々太陽山羊座と冥王星がトラインなので、N冥王星とはトラインになりますし、そんな絶望的な事にはならないかもしれませんね。 ただ更年期で更年期障害がひどくて、２年程通院してました。１日、日常生活を終えるのがいっぱいいっぱいになってしまい、これは気力ではどうにもならんと、病院に行きました。今年から薬飲まずに過ごせるようになりました。この更年期障害はN冥王星の影響と言うより、N魚座海王星の影響のように思います。わたしのアセン双子と角度を取り始める頃からひどくなりだしましたから。星の移動を観察してると、柔軟宮に星が来てTスクエアとかグランドクロスにになる時などは更にフラフラになってましたので。ずっと波立つ船上にいるかのように・・・

このコメントは特に表示しなくても大丈夫です。

それからか以前に算命学の方に観てもらったことがあり、大運で自分の持っていない星が回ってくるので(傷官のことだと思います)更年期が強く出るかもしれないと言われてました。
by hitomi (2023-10-01 00:00) 

すみません…続きです。

蠍座の友達が辛い状況でした。が今は新たに自営始めました。会社にしたいそうです。現在彼女のネイタル山羊座火星にトランジット冥王星がうろうろです。仕事全開です(笑)
前のコメント含め、こちらも読まれた削除して下さい。
突然失礼しました。
by hitomi (2023-10-01 00:51)