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聞いて、堪えて、包み込む [ひとりごと]

というのは、あるドラマで、王になったとたん、もっとみんなと一緒にいろいろ話し合ったりしながら、切磋琢磨していき、国を高める努力をしていけるものと思っていたのに、「王様は何もしなくていいのです」と家臣に言われてしまい、まるで飾り物のようだという寂しさを感じて、腹心の部下に「王の勤めとはなんだと思うか」と尋ねた際の家臣の答えです。

ただ家臣や民の話を聞いて、何かしたいと思ってもじっと堪えて、ただみんなを包み込み、見守るだけの役目を担うのが王のように、一国一城の主たるものの使命だということです。

確かに、天皇陛下などもそうです。国の「象徴」ですので、実際に公務はされていても、国を治めるということに携わるわけではなく、いつも穏やかに園遊会などで国民の話を聞いているというあの姿勢がまさにそうでしょう。

人の上に立つ人というのは、常に孤独であるということです。

自分の意見があったとしてもそれを実行することもできず、部下たちを信頼してただ見守るだけなのですが、これは、企業の社長や、リーダーとしての役割を担っている人にも言えることだと思います。

でも、ものすごく難しいことだと思うのです。ついつい何かしら意見をしたくなったり、行動したくなるのが人間ですし、何もしないでただ見守るというのは、母親にも必要とされる条件のようですが、ものすごく難しいです。

今回のリオ五輪に、まさかの予選落ちをしてしまったなでしこジャパンですが、こういうチームの指揮官もまた、「聞いて、堪えて、包み込む」と言うことを要求されるように思います。なのに、失敗すれば叩かれるのは指揮官です。キャプテンもまた、同じような役割を担っているかもしれません。

ただ、なでしこの今回の結果で、引退した澤穂希さんの存在がいかに大きかったかと言うことも露呈しました。そういえば、澤さんは「聞いて、堪えて、包み込む」と言う言葉に値する人だったように思います。

やはり、自分の率いる者をいかに信頼しているかということが肝心なのだろうと思います。
組織などでも、上が意見をあまりしないで、構成員たちの力を信じて任せられているようなところが成果を挙げている気がしますので、上は「違うな」と感じてもまずはやらせてみるということができることが大事なんだと思いました。「聞く」姿勢を持つということは、下の者が相談とか意見をしやすい雰囲気を持っていることも大切なんだという気もしますね。

これは子育てなどにも言えますし、私などの仕事にも通じる姿勢です。
でも、本当に難しいし、私など多分一生その域には到達しないままだろうと思います。

テレビを見ていてなるほどなぁと感じたことだったのです。
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