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「で」と「が」 [ひとりごと]

最近、人間力についていろいろ研究したりするのですが、やはり人と会話をする際に使っている言葉は非常に大事だと思います。

特に占いは一対一での対話ですので、その人が納得できるような言葉を発していくのがこちら側の責任になります。
クライアントさんは何らかの不安や迷いを抱えてくる場合がほとんどですから、それをはっきりと取り除いてあげる必要があります。
もちろん、すぐには明確な答えの出ない問題もあります。
それでも、相手が少しでも楽になれるような言い方というのがあります。

人は誰でも承認欲求があります。尊重されたい、誰かに大事にされたい、認められたいというのは当然だと思います。
占星学では自己承認は2ハウス、他者承認が8ハウスなのですが、これが葛藤している人は結構多いのです。

自信など、生まれてすぐにできるものではないし、やはり誰かに承認されて初めて生まれるものです。
まず、子供が出会う存在は親ですが、子供はよく
「どっちが好き」
という二択を尋ねることがあります。
よくあるのはきょうだい関係の中で
「私と〇〇(きょうだい)とどっちが好き?」と聞いてきます。
たいていの親は
「どっち好きよ」
と答えると思いますが、これだと子供は割と納得しません。

「あなたのこういうところ好きだよ」

とはっきりと「が」を入れて答えてあげると喜ぶと思います。

これは大人でも同じで、大好きな人に
「あなたいい」
と言われて嫌がる人はあまりいないと思います。
「あなたいい」
と言われてしまうと、他の人でもいいんだなということになってしまうので限定感やお得感がありません。

「が」という限定をやはりすることが、会話の中のエッセンスだと思います。
占いでは時期を聞かれることも多いですが、この場合も
「〇月がとてもいい」というような限定をした方が説得力はあります。

プレゼントを贈るような場合も
「なんでもいい」と言われてしまうと意気消沈してしまいます。
むしろ「〇〇が欲しい」と言う方が明確にわかりますし、喜んでもらえますからいいと思います。

日本人は曖昧なことを言うのが美徳のようなところがありますが、案外はっきりと意思表示してもらった方が楽だという経験はないですか?

自信があることに対しては断定できるので、やはりこの「が」という言葉にはある種の説得力はあると思います。
似た感じで「〇〇は」という「は」がありますが、「は」にはほかに比べる対象があるように感じる場合があります。
「が」ほどのオンリーワン感はありません。

言い方一つでやはりニュアンスって変わるものです。

日本語ならではの言い回しだなと思います。

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